介護保険制度

■ 介護保険制度とは

 介護保険は、将来介護が必要になった時でも、住み慣れた地域で安心して暮らすことができるように、介護を社会全体で支えていく制度です。
 また、介護保険の加入者(年齢満40歳以上の方)が納めた保険料は、介護サービスの給付に使われています。


■ 被保険者・保険料

◆ 介護保険制度の被保険者


 ●対象 40歳以上の方が加入
  第1号被保険者…65歳以上方です。
  介護や支援が必要と認められた場合にサービスを利用できます。

  第2号被保険者…40歳以上65歳未満(医療保険に加入している人)
  老化が原因とされる病気(特定疾病)により介護が必要であると認定されたとき


   
 ※特定疾病とは?
     ・筋萎縮性側索硬化症
     ・進行性核上性麻痺、大脳皮質基底核変性症及びパーキンソン病
     ・骨折を伴う骨粗しょう症
     ・初老期における認知症
     ・脊髄小脳変性症
     ・脊柱管狭窄症
     ・早老症
     ・糖尿病性神経障害、糖尿病性腎症及び糖尿病性網膜症
     ・閉塞性動脈硬化症
     ・関節リウマチ
     ・慢性閉塞性肺疾患
     ・脳血管疾患
     ・後縦靭帯骨化症
     ・両側の膝関節又は股関節に著しい変形を伴う変形性関節症
     ・多系統萎縮症
     ・末期がん


 
●内 容 市町村が保険者となり運営
       被保険者が保険料を負担し、介護が必要と認定された時、費用の一部(原則として1割)を支払って介護サービス
     を利用します。


 ●保険料
  第1号被保険者
   老齢(退職)年金、年額18万円以上・・・年金から差し引きます。
   老齢(退職)年金、年額18万円未満・・・市町村に個別に納めます。
   遺族年金、障害年金の受給者・・・市町村に個別に納めます。

  第2号被保険者
   加入している医療保険の保険料(税)と一緒に納めます。

◆ 介護保険料はどうやってきまるの?

 ●65歳以上の人(第1号被保険者)の保険料
  保険料は、住んでいる町の介護サービスの水準に応じて 基準額がきまります。
  基準額= (乙部町の介護サービス総費用×第1号被保険者負担分(21%))/乙部町の第1号被保険者数


  令和6年度から令和8年度の第1号被保険者(65歳以上の方)の介護保険料
 ※( )内については、公費負担による軽減前の金額

段 階

対     象     者

保険料額(年額)

第1段階

・生活保護受給者
・老齢福祉年金受給者
・本人を含む世帯が町民税非課税世帯
・本人の課税年金収入額と合計所得金額との合計額が80万円以下

22,500円
(36,000円)

第2段階

・本人を含む世帯全員が町民税非課税
・本人の課税年金収入額と合計所得金額との合計額が80万円超120万円以下

38,400円(54,200円)

第3段階

・本人を含む世帯全員が町民税非課税
・本人の課税年金収入額と合計所得金額との合計額が120万円超

54,200円
(54,600円)

第4段階 ・本人が町民税非課税
・世帯員が課税がいる
・本人の課税年金収入額と合計所得金額との合計額が80万円以下
71,200円
第5段階
(基準額)
・本人が町民税非課税
・世帯員が課税がいる
・本人の課税年金収入額と合計所得金額との合計額が80万円超
79,200円
第6段階 本人が町民税課税で前年の合計所得が120万円未満 95,000円

第7段階

本人が町民税課税で前年の合計所得が120万円以上210万円未満

102,900円

第8段階

本人が町民税課税で前年の合計所得が210万円以上320万円未満

118,800円

第9段階

本人が町民税課税で前年の合計所得が320万円以上の場合

134,600円

第10段階 本人が町民税課税で前年の合計所得金額が420万円以上520万円未満 150,400円
第11段階 本人が町民税課税で前年の合計所得金額が520万円以上620万円未満 166,300円
第12段階 本人が町民税課税で前年の合計所得金額が620万円以上720万円未満の者 182,100円
第13段階 本人が町民税課税で合計所得金額が720万円以上の者 190,000円

 

  ●40歳以上65歳未満(第2号被保険者)の保険料
  第2号被保険者の介護保険料は、国民健康保険や職場の健康保険がありますが、その人が加入している医療
 保険の算定方法にもとづき決められ、医療保険料とあわせて納めます。

■ 要介護(支援)認定


 

◆ 要介護認定の申請

 (1)申 請 要介護認定申請書、介護保険被保険者証を窓口に提出する。
        ※本人が直接申請する他に家族又は介護支援専門員(ケアマネージャー)などが代行申請することもでき
        ます。
        原則申請から30日以内に「要介護認定」の結果が通知されます。

        申請に必要なもの
        ①要介護・要支援認定申請書
        ②介護保険被保険者証(40歳~64歳の第2号被保険者が新規に申請する場合は、健康保険証を確認します。)

 (2)調 査 ①訪問調査
         介護を必要とする人の心身の状況を調べるために、町の調査員、委託を受けた介護支援専門員(ケアマネ
        ージャー)などが家庭を訪問し、心身の状況などを調査します。
       ②システム判定-調査票の結果をもとにをシステム判定します。(1次判定)
       ③医師の意見書-町の依頼により主治医、又は町が指した医師の診断を受けます。

 (3)審 査 訪問調査、主治医意見書をもとに、「介護認定審査会」が判定を行います。(2次判定)
       これが最終結果となり要介護状態の区分などが決まります。

 (4)認 定 判定に基づき町が要介護状態の区分を認定します。
       認定結果通知書と、認定結果が記載された被保険者証を送付します。
       新規認定の場合は特別な場合を除き、本人又は家族に直接説明します。

◆ 介護区分


要介護区分 心身の状況(例)
要支援1・2

 日常生活の一部に介護が必要だが、介護サービスを適応に利用すれば心身の機能の維持・改善が見込める。

要介護1

 立ち上がりや歩行が不安定。排泄や入浴などに部分的介助が必要。

要介護2

 立ち上がりや歩行などが自力では困難。
 排泄・入浴などに一部又は全介助が必要。

要介護3

 立ち上がりや歩行などが自力ではできない。
 排泄、入浴、衣服の着脱など全面的な介助が必要。 

要介護4

 日常生活能力の低下がみられ、排泄・入浴・衣服の着脱など全般に全面的な介助が必要。

要介護5

 日常生活全般について全面的な介助が必要。
 意志の伝達も困難。

  非該当(自立)…介護保険によるサービスは受けられせんが、保健事業や介護予防サービスが利用できる場合があります。
          (生きがいデイサービス事業、お達者教室等)

  ※要介護認定の結果などに不服がある場合は、60日以内に、都道府県に設置されている「介護保険審査会」に申し立てする
  ことができます。

■ 在宅介護サービス

◆ 在宅サービスの利用について

 ●在宅でサービスを受ける場合
  (1)居宅介護支援事業者を選択し事業者に連絡します。
  (2)居宅サービス計画作成依頼(変更)届出書を町に提出します。 
  (3)介護支援専門員が訪問し居宅サービス計画についての相談を行います。
  (4)相談に基づき居宅サービス計画書が作成され、内容について利用者・介護者が確認を行います。
  (5)居宅介護支援事業者からサービス利用票を受け取り、被保険者証を添えてサービス事業者に提示
    した後、サービスを受けることができます。

 

 ●在宅サービス(訪問通所サービス)の支給限度額
  ・居宅サービス計画の作成は無料です。
  ・利用者は、希望するサービス費用の1割又は2割を負担します。

要介護状態区分 

支給限度額(1ケ月)

要支援1

50,320円

要支援2

105,310円

要介護1

167,920円

要介護2

197,050円

要介護3

270,480円

要介護4

309,380円

要介護5

362,170円


  ●限度額を超えてサービスを利用する場合
   介護サービスは、要介護状態区分別にサービスの支給限度額が決められているため、限度額を超えて
  サービスを利用した場合には、超えた分の全額が自己負担となります。

  ●自己負担額が高額になった時
  同じ世帯内の利用者が同じ月に受けたサービスの、利用者負担の合計が高額になり上限を超えた場合には、
 申請して認められると、超えた分が「 高額介護サービス費」として町から後で支給されます。

区   分

上限額(世帯合計)

 現役並み所得者に相当する方がいる世帯の方 44,400円/世帯※1

 世帯のどなたかが町民税を課税されている方

44,400円/世帯※1

 世帯の全員が町民税非課税を課税されていない方

24,600円/世帯※1

  前年の合計所得金額と公的年金の収入額が
年間80万円以下の方

24,600円/世帯※1
15,000円/個人※1

 生活保護の受給者の方等

15,000円/個人※1

※町に高額サービス費等支給申請書を提出します。
※施設サービスでの食事代の標準負担額は、高額サービス費の支給の対象とはなりません。
※在宅サービスで支給限度額を超えた分は、高額サービスの支給の対象とはなりません。
※1「世帯」とは、住民基本台帳上の世帯員で、介護サービスを利用した方全員の負担の合計の上限額を指し、「個人」とは、介護サービスを利用したご本人の上限額を指します。

 ●特定入所者サービス費
  施設入所又は短期入所サービス利用時の食費・居住費又は滞在費の負担軽減
  施設入所又は短期入所サービス利用時の食費・居住費又は滞在費は、原則、利用者が負担することになっていますが、
 低所得かつ低資産(※)の利用者者に関して、申請して認められた場合は、交付される介護保険限度額認定証を提示した
 場合、認定証に記載されている負担限度額となります。
  ※ 低所得者であっても、別居する配偶者が市町村民税課税者である場合や単身で1,000万円、夫婦で2,000万円を超え
   る預貯金等がある場合は、対象外となります。


 ・特別養護老人ホーム(短期入所生活介護)

利用者負担段階

食費

居住費(滞在費)

ユニット型

個   室

ユニット型

準 個 室

従来型個室

多床室

第1段階(老齢福祉年金受給者、生活保護受給者など)

300円/日

880円/日

550円/日

380円/日

0円/日

第2段階(市町村民税非課税世帯であって合計所得額と課税年金収入額の合計が80万円以下など)

390円/円

880円/日

550円/日

480円/日

430円/日

第3段階(市町村民税非課税世帯であって合計所得額と課税年金収入額の合計が80万円超など)

650円/日

1,370円/日

1,370円/日

880円/日

430円/日

 

・介護老人保健施設、介護療養型医療施設(短期入所療養介護)

利用者負担段階

食費

居住費(滞在費)

ユニット型

個   室

ユニット型

準 個 室

従来型個室

多床室

第1段階(老齢福祉年金受給者、生活保護受給者など)

300円/日

880円/日

550円/日

550円/日

0円/日

第2段階(市町村民税非課税世帯であって合計所得額と課税年金収入額の合計が80万円以下など)

390円/円

880円/日

550円/日

550円/日

430円/日

第3段階(市町村民税非課税世帯であって合計所得額と課税年金収入額の合計が80万円超など)

650円/日

1,370円/日

1,370円/日

1,370円/日

430円/日

 

 
 

◆ 町内又は、近隣町で利用できる介護サービスの種類

 ●訪問介護(ホームヘルプ)
   ホームヘルパー(訪問介護員)が家庭を訪問して、食事入浴、排泄の介助や、炊事、掃除、洗濯といった家事など日常生活の
  手助けを行う。
   早期や夜間に安否確認や排泄など短時間の介助をする「巡回型」もある。

 ●訪問看護
  訪問看護ステーションの看護師が家庭を訪問して、主治医と連携を取りながら、病状を観察したり、入浴や排泄の介助、床ず
 れの手当などを行う。

 ●通所介護(デイサービス)
  デイサービスセンター(日帰り介護施設)などに通い、食事、入浴などのサービスが受けられる。
   ・ レクレーションなど高齢者同士の交流
   ・ リフトバスによる送迎

 ●通所リハビリテーション(デイケア)
  介護老人保健施設(老人保健施設)などに通い、できる限り自立した日常生活を送るためのリハビリテーションを受けることが
 できる。
  ・ 医師の指示に基づく、理学療法士、作業療法士などによる機能訓練
    ・ レクレーションなど高齢者同士の交流
    ・ リフトバスなどによる送迎
    ・ 食事の提供や入浴の介助

 ●短期入所生活介護・療養介護(ショートステイ)
  家庭で療養するお年寄りなどが、短期間施設に宿泊しながら、介護や機能訓練を受けることができます。
  日常生活上の介護を受ける「生活介護」と医療上のケアを含む介護を受ける「療養介護」があります。
  ・食事、入浴、排泄の介助
  ・看護師などによる健康チェック
  ・理学療法士などによる機能訓練
  ・医師の診療(短期入所療養介護の場合)など
 
 ●福祉用具の貸与
  心身の機能が低下したお年寄りに車いすやベットなど日常生活の自立を助ける用具をレンタルする。
  ・特殊寝台
  ・特殊寝台付付属品(マットレスなど)
  ・じょく瘡予防用具(エアーマットなど)
  ・車いす
  ・車いす付属品
  ・手すり
  ・歩行器
  ・歩行補助つえ
  ・体位変換器
  ・移動用リフト
  ・スロープ
  ・痴呆性老人徘徊感知機器

 ●福祉用具購入費の支給
  入浴や排泄などの日常生活にかかせない用具についての購入費を支給します。
  いったん全額を利用者が負担し、領収書などの資料を添えて保険者(乙部町)に申請すると上限額の範囲内で保険給付金(9割)
 を支払います。
  ・ 腰掛け便座
    ・ 移動用リフトのつり具
    ・ 入浴補助用具
    ・ 特殊尿器
    ・ 簡易浴槽
  ※上限額・・・10万円/1年間(4月から翌年3月までの間)

 ●住宅改修費の支給
  住居の段差を解消したり廊下や階段に手すりをつけるといった小規模の改修に対して、その費用を支給します。
    ・ 廊下や階段、浴室やトイレの手すり設置
    ・ 段差解消のためのスロープ設置
    ・ 滑り防止のための床材変更
    ・ 引き戸への扉の取り替え
    ・ 洋式便器などへの便器の取り替え
  ※上限額・・・20万円

■ 施設介護サービス

 ●介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)
  食事や排泄などで常時介護が必要で、自宅では介護が困難な高齢者が入所する施設です。
  介護保険の施設サービス計画に基づく食事、入浴、排泄などの介助、日常生活上の世話などを受けることができます。

 ●介護老人保健施設(老人保健施設)
  病状が安定し、自宅へ戻れるようリハビリに重点を置いたケアが必要な高齢者が入所する施設です。
  医学管理下での介護、機能訓練、日常生活の介助などが受けられます。

 ●介護療養型医療施設(療養型病床群など)
  急性期の治療が終わり、長期の療養を必要とする高齢者のための、医療機関の病床です。
  介護保険の施設サービス計画に基づく、医療、療養上の管理、看護、医学管理下での介護、機能訓練などを受けることができます。

問合わせ先・担当窓口

町民課町民課介護保険係

電話
0139-62-2857
FAX
0139-62-2939
メール
choumin@town.otobe.lg.jp