乙部町の水産業

乙部は古くから海とともに歩んできた町です。江戸時代、ニシンの千石場所として栄えてきた浜は大正時代になってからニシンの不漁が続き、乙部における漁業の厳しい時期が続きました。昭和に入り、漁船漁業が台頭してスケソやイカ等の回遊魚を主体とした漁業により漁獲量も増加しましたが、近年においては、その資源についても急激な減少傾向が見られ漁獲量も低下しています。

 

「獲る漁業」から「育てる漁業」へ

現在の乙部では「獲る漁業」から「育てる漁業」への取り組みを広げています。漁業者が自ら種苗生産を行っている稚ナマコの放流をはじめ、回帰率の向上に向けたサケ稚魚の健苗飼育と適期放流を実践した結果、サケ親魚の回帰数も増加しており、取り組みへの成果もみられています。

檜山地域のニシン資源復興に向けて行っているニシン稚魚の放流についても、地場産の親ニシンから採卵された稚魚を放流する取り組みを行った結果、管内でのニシン漁獲の増加が確認されています。

 さらには、ウニ・ナマコの増殖、魚類の産卵及び稚魚育成の場となる藻場礁の利用を図るとともに魚礁の設置を行い、定着性水産資源に向けた資源管理型漁業を推進しています。

 また、漁業生産活動の拠点となる乙部漁港(乙部地区・元和地区)、豊浜漁港では機能強化・保全事業が進められており、漁港の有効活用として注目され、増養殖場として整備されている元和地区では、ナマコの種苗放流に加え、水産試験場等と連携した調査も実施しており、調査フィールドとしての有効活用も行っています。

 

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